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Flour Party

創作小説を載せています

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僕は落ちてくる岩を必死に避けて近くの家の中に避難した。大きな音か、いきなり現れた僕に驚いたのか、リビングにいた女の人は唖然としていた。その足元にはお皿が数枚割れて落ちている。僕はすいませんと軽く会釈した。そして、砂煙が収まったのを確認して窓からそっと外を見た。ベラが赤い髪をなびかせてあたりをキョロキョロと見まわしている。その足元には丁寧に正座したアクアと、アクアに下敷きにされた能面の人がいた。その横には同じように伸びている女の人と、無邪気に笑う女の子もいる。女の子は上から落ちてきたわけではないのか、いたって元気に女の人の頭を叩いている。起こそうとしているのかもしれないけれと、僕は心の中で痛そう……と呟いた。
「おーい、アル? いないのかー?」
ベラが僕を呼んでいる。全然必死に探している風に聞こえないその声音に僕は少し肩を落として、ここにいるよと小さな声で答えた。ベラが僕を見つけて少しだけ口元を緩ませる。次いで僕を見つけたアクアが家の中に入ってくる。
「アルさん! 無事でしたか? 早くこんな島出ましょう。ここは危険です。この人たちは魔女だったんですよ! あの女の子も魔力を蓄えるとかわけのわからないことしてますし!」
アクアはまくしたてながら僕の腕を引っ張った。
「いたたた、痛い痛い!」
「あ、ごめんなさい」
アクアはハッとして手を放した。広場で、能面の人に腰かけたベラと女の子が何か話している。近くまで来てやっとその声が聞こえた。
「……いいや、まだ帰らねぇよ」

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