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Flour Party

創作小説を載せています

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「お姉ちゃん、こっちこっち」

「ちょっと待って。引っ張んないでよ」

青い髪のお姉ちゃんは腕を大きく振って、私の手を振りほどいた。私はムスッとして振り返った。

「なによ、遊んでくれるって言ったじゃん」

「言ってない言ってない! 一っ言も言ってない! あなたが勝手にそう思ってるだけでしょ。こんなところまで連れて来て……腕痛かったんだからね。どこよここ」

お姉ちゃんは腕をさすりながら周りを見回す。でも周りは木ばかりで、ため息をつきながら私の後ろを見た。

そこにはお城の入り口のおっきな扉がある。

「お姉ちゃん、お外で遊びたいの? でも中の方が明るいよ?」

「あなた、ここに住んでるの? 王族か何か?」

「おうぞく……? わかんない!」

笑って答えるとお姉ちゃんはまたため息をついた。

「ため息ついたらシアワセがにげちゃうんだよ」

「うるさい! 関係ないわよ! だいたい、あなたがいけないんでしょ」

「えー、なんでー?」

首をかしげながらきくと、お姉ちゃんは頭をクシャクシャとかき混ぜて、知らないわよ! と怒鳴った。

「うるさいのはお前だよ」

不意にお姉ちゃんの後ろから声がした。うっすらと霧が出てくる。

「あ! お姉ちゃん、おかえりー!」

私はファグお姉ちゃんに手を振った。

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パンドラの箱 第三十話「私死んだなぁ……」 HOME パンドラの箱 第二十八話「笑う般若」

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