Flour Party
創作小説を載せています
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♪うさぎ うさぎ 何見て跳ねる?――
私は満月が好きよ。
そう、あいつは言った。俺はただ何も答えなかった。今ならはっきり言える。大嫌いだと。全てを照らす明かりは眩しすぎて、全てを見透かす鋭さを秘めていて、あいつの金色の瞳を思い出して腹立たしい。
満月のようなあいつを前に心踊らしていた俺は、とても愚かで浅はかな兎だった。俺に出会わなければ、あいつの瞳を見れなくなることもなかった。遠くで見ているだけで満足だったのに、近付きたい、手に入れたいと欲をかいた俺のせいだ。
俺はまだ、昔のように満月を仰ぐことができない。その隣にいないキミを思い出してしまうから。
俺はゆっくりと月に背を向けた。
――十五夜お月様見て跳ねる♪
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お読み下さりありがとうございました!
「夜」というお題でしたが、これって夜ですかねぇ(笑)
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HN:
傘屋
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女性
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学生
趣味:
読書・ゲーム
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