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Flour Party

創作小説を載せています

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   私はイライラしながら目の前のマカロニをフォークで刺した。大好きなグラタンを食べながらも、ちっともおいしいと感じない。それがまた、不快で不快でたまらない。
パンを買って来いと命じたアルは夕食の時間を過ぎても戻らず、不機嫌な私に怯えるメイドたちの目がなおさら不愉快だ。大急ぎでグラタンを作ったのも、私の機嫌を取るためだと思うと腹立たしい。その上、アル以外が作ったグラタンはなんともまずい。それがさらに私の機嫌を損ねた。
   半分ほど食べたところで、もういらない、と席を立つ。早くお風呂に入って寝てしまおう。そう決めた。なのに・・・
「あ、人間見っけ」
    私の進行を邪魔するかのように大男が廊下に立っていた。何かが私の中ではじけ、私は大声で怒鳴りつけた。
「あなた! 一体誰ですの? 私の屋敷に勝手に入り込んだ挙句、私の進む道を塞ぎましたわね。どういうおつもり? あなた、一体何様のつもりですこと!?」
    大男は私の言葉を無視して、ゆっくりと辺りを見回した。そして、大きくため息を吐く。
「なんだつまんねー。殺していいのはたったこれだけかよ」
    そう言うなり、大男は持っていた斧を振り下ろした。かろうじて避けた床に大穴が開く。メイドたちの悲鳴が響き渡った。
「あ、あなた。私が誰かわかっていてこのようなことをしているの? わ、私は、この島で一番偉いのですよ! 一体何様のつもりなんですか!?」
    私はすっかり腰が抜けてその場に座り込んだ。みっともなく叫び続けるしかない。大男はまたも斧を振り上げて言った。
「あ? 魔物様だよ」
    私よりも大きな斧が振り下ろされる。私は動くことができなかった。

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パンドラの箱 第四話「常闇の訪問者」 HOME パンドラの箱 第二話「変わり始めた日常」

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